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第一種電気工事士の学科試験の合格率は50〜60%程度です。しかし「しっかり過去問で対策した受験者」の合格率はさらに高くなります。過去問は単なる練習材料ではなく、出題傾向を把握してから活用することで、学習効率が大きく変わります。
この記事では、第一種電気工事士の過去問の正しい活用法と、分野別の出題傾向を解説します。
過去問を使う前に知っておくこと
過去問の繰り返し率
第一種電気工事士の学科試験では、毎年同じような問題や類似問題が多く出題されます。過去5〜7年分の過去問を丁寧にマスターすれば、本番でも見たことのある問題が多く出てきます。
過去問の繰り返し率の目安:
| 分野 | 類似問題の出現頻度 |
|---|---|
| 配線図 | 高(毎年ほぼ同テーマ) |
| 電気基礎理論(計算問題) | 高(数値が変わるだけ) |
| 電気機器・配線器具 | 高(名称・用途の暗記問題) |
| 自家用電気工作物の保守 | 中〜高 |
| 施工方法・法令 | 中(改訂で変わることも) |
過去問は「解く」ではなく「学ぶ」ツール
よくある失敗は「答えを確認するだけ」の過去問活用です。正解した問題の解説も読むことで、なぜその答えが正しいのかを理解し、類似問題に対応できる力を養います。
分野別の出題傾向と攻略法
配線図(10問)
配線図は10問が確定で出題されます。全50問の20%を占める最重要分野です。
出題パターン
- 電気用図記号の名称
- 電線管・ケーブルの種類と記号
- コンセント・スイッチ・照明器具の図記号
- 配線工事の種類
攻略法
配線図の問題はほぼ暗記です。図記号一覧を手元に置いて、過去問に出てくる記号を一つずつ覚えていく方法が最も効果的です。
電気の基礎理論(5〜7問)
計算問題が中心です。第二種と同様ですが、第一種では三相交流・変圧器・力率計算などが加わります。
頻出テーマ
- 直列・並列回路のオームの法則
- 電力(P = V × I)・電力量の計算
- 三相交流の線間電圧・相電圧の関係
- 変圧比(巻数比)の計算
攻略法
計算の手順をパターン化して覚えることが重要です。同じ計算式で数値だけ変えた問題が繰り返し出ます。
自家用電気工作物の保守・管理(5〜7問)
第一種固有の分野で、第二種取得者が最も準備する必要のある分野です。
頻出テーマ
- 遮断器と断路器の違い・操作順序
- CT(変流器)の二次側開放禁止
- 保護継電器の種類(OCR・DGR・VR等)
- 進相コンデンサと力率改善
- 月次点検・年次点検の内容と違い
- 需要率・負荷率・不等率の定義と計算
攻略法
機器の名称・記号・役割をセットで覚える。「CT二次側開放禁止の理由」など、なぜそのルールがあるかを理解すると記憶に定着しやすくなります。
電気機器・蓄電池・配線器具(4〜6問)
機器の名称・種類・用途の暗記問題が中心です。
頻出テーマ
- 分岐回路の種類と使用電線・コンセントの制限
- 変圧器の種類(油入・モールド)
- 電線管工事の種類と施工条件
- コンセント・スイッチの種類
電気工事の施工方法(5〜7問)
施工基準・工事種別の知識を問う問題が中心です。
頻出テーマ
- ケーブル工事・電線管工事・ダクト工事の違い
- 電線の接続・接続器具の使い方
- 接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)と接地抵抗値
法令(2〜4問)
電気工事士法・電気事業法の基本的な規定を問う問題です。
頻出テーマ
- 電気工事士の作業範囲
- 自家用電気工作物に関する規定
- 主任技術者の選任義務
過去問を使った効率的な学習スケジュール
学習フェーズ
フェーズ1(2〜3週間):過去問1周目
- 正解・不正解を記録しながら解く
- 解説を必ず読む(正解した問題も)
- わからない用語は用語集で確認する
フェーズ2(3〜4週間):過去問2周目(間違え問題に集中)
- 1周目で間違えた問題を中心に解き直す
- 苦手分野のテキスト解説も読み直す
- 計算問題は自力で解いてみる
フェーズ3(2〜3週間):直近年度の本番形式演習
- 直近3年分を時間計測して本番形式で解く
- 合格ライン(30問以上)を安定して超えられるか確認
合格ライン
過去問演習で安定して35問以上(70%)取れていれば、本番での合格はほぼ確実です。
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まとめ
第一種電気工事士の過去問攻略のポイントは次の3点です。
- 配線図10問は全問正解を目指す(暗記で確実に取れる)
- 自家用電気工作物の保守・管理分野を重点強化(第一種固有の差分)
- 過去問は解くだけでなく、解説まで読んで理解する
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監修・執筆
setsucan 編集部
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