目次
第二種電気工事士の学科試験は、50問中30問以上正解(60%以上)で合格です。広く浅く出題される傾向があり、苦手分野を抱えていても得意分野でカバーできます。
この記事では、出題傾向の詳細から分野別の攻略ポイント、おすすめの勉強順序まで、学科試験を突破するために必要な情報をまとめました。
学科試験の基本情報
試験形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 50問 |
| 合格基準 | 60%以上(30問正解) |
| 試験時間 | 2時間 |
| 形式 | 四肢択一(マークシートまたはCBT) |
| 受験方式 | 上期・下期の年2回実施 |
CBT方式は会場のパソコンで受験する形式です。試験期間中に都合の良い日を選んで受験できる柔軟性があります。
出題分野と配点の目安
| 分野 | 出題問題数 | 難易度 |
|---|---|---|
| 電気理論 | 10〜12問 | やや難 |
| 配線設計 | 8〜10問 | 中程度 |
| 電気機器・材料・工具 | 8〜10問 | 易〜中 |
| 施設・法令 | 6〜8問 | 易〜中 |
| 配線図の読み取り | 10問 | 中程度 |
| 一般用電気工作物の検査 | 4〜6問 | 易 |
電気理論は計算問題が多く、苦手意識を持つ方が多い分野です。一方、法令・材料・工具は暗記が中心で比較的得点しやすいため、ここで確実に点を積み重ねることが重要な戦略になります。
分野別 攻略ポイント
電気理論(10〜12問)
電気理論はオームの法則、キルヒホッフの法則、交流回路、電力計算など、電気の基礎を問う問題が出題されます。
よく出るテーマ
攻略のコツ
計算問題は公式を丸暗記するより、「なぜそうなるか」を理解したほうが応用が効きます。ただし時間が限られている場合は、よく出るパターン(並列回路の合成抵抗、電力量計算)だけを重点的に練習し、残りは捨て問と割り切る判断も有効です。
計算が完全に苦手な方でも、公式に数値を代入するだけで解ける問題が半分程度あります。完全に諦めるのはもったいないです。
配線設計(8〜10問)
電線の種類・太さの選定、配線方法(露出配線・隠蔽配線)、配管工事の種類などが出題されます。
よく出るテーマ
攻略のコツ
電線の種類と用途は図で整理すると覚えやすいです。過去問を解きながら「この電線はどこに使うか」をセットで記憶する方法が効果的です。
電気機器・材料・工具(8〜10問)
実際の電気工事で使う機器、材料、工具に関する知識を問います。写真問題として出題されることもあります。
よく出るテーマ
- 遮断器(ブレーカー)の種類と用途
- コンセント・スイッチの種類と結線方法
- 工具の種類と用途(ホルソー、リーマ、ワイヤーストリッパーなど)
- 蛍光灯・LED照明の構造
攻略のコツ
写真を見て名称と用途を答える問題は、実際の写真付きテキストで学習するのが最も効率的です。テキストに掲載されている写真を眺めるだけでも、試験本番で「見覚えがある」という感覚が生まれます。
施設・法令(6〜8問)
電気設備技術基準や内線規程に基づく施工ルール、資格が必要な工事の種類などが出題されます。
よく出るテーマ
- 電気工事士でなければできない作業
- 対地電圧と施工方法の関係
- 接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)
- 低圧受電設備の取り扱い
攻略のコツ
法令問題は暗記が中心です。特に「電気工事士法」と「電気設備技術基準」の基本的なルールは必ず出題されます。「できること・できないこと」の区別と、「どの資格が必要か」を整理しておきましょう。
接地工事の種類(A・B・C・D)と接地抵抗値の組み合わせは頻出のため、表で覚えてしまうのが最速です。
配線図(10問)
住宅や事務所の配線図を読み取り、電線の本数、使用する器具の名称、図記号の意味などを答えます。
よく出るテーマ
- 単線図から複線図への書き換え
- 各図記号の意味(照明・コンセント・スイッチなど)
- 電線の接続点と接続方法
- 分岐回路の読み方
攻略のコツ
配線図問題は複線図の書き方を身につけることが最大のポイントです。単線図(1本の線で表した簡略図)を複線図(実際の配線図)に書き換える練習を繰り返すことで、10問中7〜8問は安定して得点できるようになります。
複線図の書き方は最初は難しく感じますが、ルールさえ覚えれば機械的に書けるようになります。まず「接地側(白線)は負荷側へ直接接続」「非接地側(黒線)はスイッチを通る」という基本ルールから始めましょう。
一般用電気工作物の検査(4〜6問)
電気工事後の絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、通電検査などの手順や判定基準を問います。
攻略のコツ
測定器の名称と用途、測定値の基準値をセットで覚えましょう。問題数が少ないため深追いは不要ですが、基本的な項目(絶縁抵抗計の使い方、測定値の合否基準)は確実に押さえておくと確実に得点できます。
得点戦略:どの分野を重点的に学ぶか
合格に必要なのは50問中30問正解です。全分野を均等に勉強する必要はありません。
得点しやすい分野(優先学習)
- 配線図の図記号・複線図
- 材料・工具の名称と用途
- 法令の基本ルール(電気工事士法)
- 接地工事の種類と接地抵抗値
ある程度得点できれば十分
- 電気理論の基本計算
- 配線設計の電線選定
余裕があれば
- 電気理論の応用計算
- 交流回路の詳細
上記の「得点しやすい分野」だけでも20〜22問程度は取れます。残り10問程度を他の分野から取れれば合格ラインに到達します。
学習の進め方(8週間プラン)
| 週 | 学習内容 |
|---|---|
| 第1週 | 全体把握:試験範囲と出題傾向の確認、図記号の暗記開始 |
| 第2週 | 電気理論の基礎:オームの法則、直並列回路 |
| 第3週 | 配線設計・材料・工具 |
| 第4週 | 法令・接地工事・施設基準 |
| 第5週 | 配線図(複線図の書き方を重点的に) |
| 第6週 | 過去問3年分を解く(弱点の洗い出し) |
| 第7週 | 弱点分野の集中補強 |
| 第8週 | 直前総復習・模擬試験 |
よくある失敗パターン
テキストを最初から精読してしまう 全部理解してから過去問を解こうとすると、試験直前まで過去問に触れられません。テキストは辞書として使い、過去問を中心に進めましょう。
電気理論だけに時間をかけすぎる 計算問題が苦手で克服しようとするあまり、法令・材料などの得点しやすい分野を後回しにしてしまうパターンです。得点しやすい分野を先に固める戦略が合格への近道です。
複線図の練習を後回しにする 配線図問題は10問と出題数が多く、複線図が書けるかどうかで大きく得点が変わります。早い段階で練習を始めましょう。
まとめ
第二種電気工事士の学科試験は、出題傾向を把握して効率よく学習すれば、十分に合格できる試験です。
- 配線図・法令・材料 を優先して得点基盤を作る
- 過去問を繰り返し解くことで出題パターンを体で覚える
- 計算問題は基本パターンだけ押さえて深追いしない
setsucanの過去問解説や用語集も活用して、効率よく合格を目指してください。分野ごとに絞り込んで練習できるため、弱点対策にも役立ちます。
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setsucan 編集部
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