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消防設備士乙種第6類(乙6)は、ビルメンテナンス(ビルメン)業界で必須とされる「ビルメン4点セット」のひとつです。消火器の点検・整備を担う資格として、ビル管理・施設管理の現場で広く求められています。
この記事では、消防設備士乙6の概要から合格率・試験内容・受験資格まで、受験を検討している方に向けて詳しく解説します。
消防設備士乙種第6類とは
消防設備士は、消防用設備等の工事・整備・点検を行うための国家資格です。種別は「甲種」と「乙種」に分かれており、さらに設備の種類によって「類」で細分化されています。
乙種第6類は消火器の整備・点検を行える資格です。甲種との違いは「工事」ができるかどうかで、乙種は整備と点検のみが行えます(消火器は設置工事を伴うことが少なく、乙種で十分なケースがほとんどです)。
ビルメン4点セットにおける位置づけ
ビルメンテナンス業界では、以下の4つをセットで取得することが推奨されています。
| 資格 | 担当設備 |
|---|---|
| 第二種電気工事士 | 電気設備 |
| 危険物取扱者 乙種第4類 | 危険物(灯油・重油等) |
| 消防設備士 乙種第6類 | 消火器 |
| 二級ボイラー技士 | ボイラー設備 |
ビルには必ず消火器が設置されており、6ヶ月に1回の機器点検・1年に1回の総合点検が法令で義務付けられています。消防設備士乙6があれば、これらの点検業務を担当できるため、設備管理の現場では実務的に非常に価値が高い資格です。
消防設備士乙6の合格率・難易度
合格率の推移
消防設備士乙6の合格率はおおよそ 38〜42% 程度で推移しています。受験者数は年間約2.5万人と、消防設備士の中でも受験者が多い試験です。
同じビルメン4点セットの第二種電気工事士(学科55〜65%)や危険物乙4(35〜40%)と比較すると、難易度は同程度からやや低めの水準にあります。
難易度の特徴
- 電気・機械の専門知識は少なく、消防法令と消火器の知識が中心
- 計算問題がほぼなく、暗記主体で対策できる
- 科目合格制度はなく、全科目で60%以上が必要
- 試験問題は特定の専門学校・参考書でカバーできる範囲に収まる
受験資格に制限がなく(誰でも受験可能)、独学での合格を目指しやすい資格です。
試験科目と出題数
消防設備士乙6の試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。
筆記試験(45問)
実技試験(5問)
消火器の識別・点検・整備に関する鑑別・製図問題が出題されます(写真・図を見て答える形式)。
合格基準
- 筆記試験の各科目で40%以上
- 筆記試験全体で60%以上
- 実技試験で60%以上
全科目で上記の基準を満たす必要があります。
受験資格
消防設備士乙種は受験資格が一切不要です。年齢・学歴・実務経験に関係なく、誰でも受験できます。
甲種の場合は大学・短大で理系の単位取得や実務経験等の受験資格が必要ですが、乙種6類はその制限がありません。
試験日程・申込方法
消防設備士の試験は各都道府県の消防試験研究センターが実施します。
- 試験頻度: 都道府県によって異なるが、年2〜6回程度実施
- 申込方法: 消防試験研究センターの窓口または電子申請
- 受験手数料: 3,800円(2026年現在)
東京都は比較的試験回数が多く、タイミングを選びやすい状況です。
免状の交付
試験合格後、都道府県知事から消防設備士免状が交付されます。免状に有効期限はありませんが、取得後2年以内・その後5年ごとに**定期講習(義務)**の受講が必要です。
消防設備士乙6取得後のキャリア
活躍できる職場
- ビルメンテナンス(設備管理)会社
- 消防設備点検・工事会社
- 商業施設・病院・ホテルの施設管理部門
- 防災設備メーカーのサービス部門
年収・待遇への影響
消防設備士乙6は単独での給与アップは限定的ですが、ビルメン4点セットをコンプリートすることで資格手当が積み上がり、月給ベースで数千円〜数万円のプラスとなるケースが多いです。また、設備管理会社への就職・転職時に選考で有利に働きます。
まとめ
消防設備士乙種第6類は、ビルメンテナンス業界への就職・転職を目指す方にとって、取得しやすく実務で役立つ資格です。合格率38〜42%、受験資格なし、計算問題少なめという条件を考えると、しっかり対策すれば独学合格を十分に狙えます。
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監修・執筆
setsucan 編集部
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