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仕事をしながら1年間でビルメン4点セットをすべて独学取得することは、計画次第で十分可能です。
鍵は「冷凍機械(年1回・11月試験)を軸に年間スケジュールを組む」こと。この1点を外さなければ、残りの3資格は柔軟にスケジュールを組めます。この記事では、1月スタートの1年間モデルプランを月別に公開します。
前提条件
- 平日:1〜2時間の学習時間
- 休日:3〜5時間の学習時間
- 週平均学習時間:約12〜17時間
- 教材:市販テキスト+過去問集
1日1〜2時間でも、毎日継続すれば年間365〜730時間の学習時間を確保できます。
1年間の月別スケジュール(1月スタート版)
1〜2月:危険物乙4 集中取得
目標:2月中に危険物乙4の合格
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 1月前半 | テキスト読み込み(物質の性質・法令) |
| 1月後半 | 過去問演習スタート(法令・基礎化学) |
| 2月 | 過去問3周・模擬試験・受験申込・受験 |
理由:最も短期集中で取れる資格。年始に勢いよく「最初の合格」を体験することで、その後のモチベーションが上がる。
おすすめテキスト:「わかりやすい! 乙4危険物取扱者試験」(成美堂出版)など過去問豊富な1冊
3〜5月:第二種電気工事士(上期) 学科対策
目標:5月の学科試験に合格
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 3月 | テキスト読み込み(電気理論・配線設計) |
| 4月 | 過去問演習(計算問題・配線図) |
| 5月 | 模擬試験・直前仕上げ・受験 |
ポイント:電工2種の学科は計算問題(オームの法則・電力量など)が出る。数学が不安な方は3月から早めにスタート。
6〜7月:第二種電気工事士(上期) 技能対策
目標:7月の技能試験に合格
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 6月 | 公表された候補問題を確認・必要な工具・材料を購入 |
| 6〜7月 | 候補問題13問を繰り返し施工練習 |
| 7月下旬 | 技能試験本番 |
注意点:
- 技能試験の材料費・工具費で1〜3万円かかる(VVFケーブル・器具類)
- YouTubeで候補問題の施工動画を見ながら練習すると効率的
- 技能試験の時間は40分。スピードと正確さを両立する練習が必要
8〜10月:第三種冷凍機械責任者 集中学習
目標:11月の試験に合格
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 8月 | テキスト読み込み(冷凍サイクル・基礎理論) |
| 9月 | 法規・保安管理技術の暗記系科目を固める。受験申込 |
| 10月 | 過去問演習・弱点補強・模擬試験 |
難所:
- 冷凍サイクルの熱力学的理論(圧縮・凝縮・膨張・蒸発の仕組み)
- 計算問題(成績係数・圧縮仕事など)
対策:理論は何度も読み返し、図を書きながら理解する。過去問を解いて「なぜその答えか」を必ず確認。
法定講習活用のすすめ:高圧ガス保安協会の講習(3日間)を受けると学識科目が免除されます。取得が確実に楽になるため、受験前に検討する価値あり。
11月:冷凍機械責任者 本番
年1回の試験。全力で臨む月。
| 内容 |
|---|
| 試験前1〜2週間:過去問総仕上げ |
| 試験当日:落ち着いて法規→保安→学識の順で解く |
| 試験後:合格発表(12月中旬)まで次の準備 |
12月〜翌3月:2級ボイラー技士 取得
目標:翌年3月末までにボイラー取得・免許申請
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 12月 | テキスト読み込み(構造・燃焼・取扱い・関係法令) |
| 翌1月 | 過去問演習 |
| 翌2月 | 模擬試験・受験 |
| 翌3月 | 実技講習(3日間)受講・免許申請 |
注意:ボイラーは試験合格後に実技講習を受けて初めて免許が交付されます。講習の日程も事前に確認しておくこと。
1年間のタイムライン早見表
| 月 | メイン学習 | 試験・イベント |
|---|---|---|
| 1月 | 危険物乙4テキスト | 年間計画確定 |
| 2月 | 危険物乙4過去問 | 危険物乙4受験・合格 |
| 3月 | 電工2種テキスト | 電工2種上期申込開始を確認 |
| 4月 | 電工2種過去問 | 電工2種上期申込 |
| 5月 | 電工2種直前 | 電工2種学科試験(上期) |
| 6月 | 電工2種技能練習 | 材料・工具購入 |
| 7月 | 電工2種技能練習 | 電工2種技能試験(上期)・合格 |
| 8月 | 冷凍機械テキスト | 冷凍機械申込開始の確認 |
| 9月 | 冷凍機械過去問 | 冷凍機械申込 |
| 10月 | 冷凍機械直前 | 冷凍機械申込締切 |
| 11月 | 冷凍機械直前仕上げ | 冷凍機械試験(年1回の本番) |
| 12月 | ボイラーテキスト | 冷凍機械合格発表 |
| 翌1月 | ボイラー過去問 | — |
| 翌2月 | ボイラー直前 | ボイラー受験・合格 |
| 翌3月 | — | ボイラー実技講習・免許申請 |
時間確保のコツ
仕事しながら資格の勉強を続けるための現実的な方法です。
平日の時間術
- 通勤電車の中:スマホアプリや過去問PDFで移動時間を活用
- 昼休み:30分間の集中学習(過去問1〜2問解いて解説確認)
- 寝る前30〜60分:テキストまたは過去問
休日の時間術
- 午前中2〜3時間を学習にあてる(集中力が高い時間帯)
- 喫茶店や図書館など「勉強専用の場所」を決める
- 技能試験の練習は実作業なので休日にまとめてやる
挫折ポイントと対策
挫折ポイント1:冷凍機械の理論でつまずく
対処法:理論は一度で理解しようとしない。1回読んで過去問を解き、間違えた問題の解説を読んで理解する「往復学習」が効果的。法定講習(学識免除)の活用も検討。
挫折ポイント2:電工2種の技能試験で練習が追いつかない
対処法:候補問題は13問。1日1問を繰り返すだけでも6〜7月の2ヶ月で複数周できる。材料は消耗するので予算を確保しておく。
挫折ポイント3:3〜4ヶ月で「やる気が落ちる」
対処法:危険物乙4を年始に取得して「合格の成功体験」を作ることが有効。中断した場合も、今の資格の試験日から逆算して「あと何日」を意識すると再起動しやすい。
まとめ
- 冷凍機械(11月)を軸に年間計画を組むのが1年取得の鉄則
- 最初に危険物乙4を取ることで「合格体験」を作り、モチベーションを維持する
- 電工2種は学科→技能の2段階を7月までに突破することが1年計画の山場
- 通勤・昼休みの隙間時間を活用すれば、平日でも1〜2時間は確保できる
- 挫折したらスケジュールをリセットするより、直近の試験日から逆算して再設定する
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監修・執筆
setsucan 編集部
設備管理・保安資格の取得支援に特化した学習プラットフォーム。現役のビルメンテナンス技術者や設備管理の専門家が監修した正確で実践的な情報を提供しています。